RC造への不動産投資はどうなの!?RC造の価値や将来性を解説

2021年03月02日(火)

首都圏など、大都市圏を中心に全国のマンションやビルなどの建物の構造に利用されているRC造。様々な建物に中でもRC造は頑丈だと聞いたことはあると思いますが、投資対象としてRC造の物件には価値はあるのでしょうか。

この記事ではRC造の投資的な価値やRC造の将来性についてご説明します。また、投資対象としてのRC造のメリットと注意すべき点についても併せてご説明していきます。

RC造とは

強化されたコンクリートのことはReinforced Concreteといい、一般的にRCと呼ばれています。そのRCで造られた建物のことをRC造と呼んでいます。鉄筋は引張力には強いものの圧縮力に弱いという特徴があり、コンクリートは圧縮力には強く引張力に弱いという特徴があります。この相反する性質を持つ2つの材料を組み合わせることにより、強靭な建物ができます。RC造の工法には、主に住宅や中低層マンションで使われる壁と床で建物を支える壁式構造(WRC造)と、主に中高層マンションで使われる柱と梁で建物を支えるラーメン構造の2種類があります。

投資先として選ばれるRC造の価値

木造など他構造の建物と比べ、RC造の建物には多くのメリットがあります。木造にもRC造にも、それぞれメリットとデメリットが存在しますが、不動産投資という観点から見た場合、RC造のメリットに軍配が上がります。

長期的な融資を受けられる

RC造の建物の耐用年数は、法律では47年と決められています。このように耐用年数が長くなっているため、長期的な融資を受けることができるようになっています。長期融資を受けられるということは、それだけ月々の返済金額を少なく抑えられますので、家賃収入から経費を引いた手元に残る月々の金額を多く得られるようになります。不動産投資にとって有利な条件を持っているのが、RC造というわけです。

入居先として高い評価

RC造のマンションは主要構造部分に鉄筋が入っているため、頑丈な造りになっています。それゆえ耐震性や耐火性、耐久性、防音性などが高くなっており、入居者からの人気があります。RC造を指定して物件探しをする人も多く、入居先としては高い評価を受けているといえるでしょう。入居者からの人気が高いために客付けもしやすくなっており、空き物件も発生しにくくなります。家賃収入が途切れることも減りますので、ローン返済に苦しむことは少ない不動産投資だといえます。

節税のしやすさ

法律で定められた、減価償却ができる期間である法定耐用年数47年という期間は、他の建物と比べ最も長くなっています。法定耐用年数というのは固定資産の耐用年数ですので、実際の耐久性とは直接関係ありません。しかし、他の建物と比較して丈夫な造りを持っているということは確実です。固定資産の耐用年数が長いということは減価償却期間も長いということです。建物の購入価格を、必要経費として長期間にわたり少しずつ計上できるようになります。減価償却期間を長く取ることができると、その間は、税務上の利益を圧縮でき、節税がしやすくなるというわけです

まとまったキャッシュの獲得

頑丈で耐震性にも強いRC造は資産価値が高くなります。法定耐用年数も高いことから資産価値も下がりにくく、売却もしやすくなっています。長期間の融資が受けやすいことで、RC造のマンションは次の購入者も購入しやすくなっています。そのため、うまく売却できれば利益が大きくなるわけです。マンショは1棟が大きく部屋数も多いため、1棟まるごと購入した投資物件の場合、売却することでまとまったキャッシュを獲得することもできます。

RC造へ投資する際の注意点

RC造の建物への投資を失敗しないためには、注意するべき点がいくつかあります。ここでは、RC造へ投資する際に知っておきたい注意点を紹介します。

高額な購入費

RC造の建物は木造と比べて建築コストが高くなります。規模が大きくなればそれだけ費用も高額となってきます。1棟あたりの価格は最低でも5,000万円以上が必要ですし、平均的な規模のRC造でも1億円~2億円程度。さらに規模が大きなRC造の場合には、1棟あたり10億円を超える物件も珍しくありません。資産価値が高く入居先としても高い評価があるため、必然的に売買価格は上昇。利回りは低くなります。ローンを組んで購入をするにしても、RC造の物件の購入時にはそれ相応の高額な自己資金を用意しておく必要があります。

多額な修繕費

いくらRC造が建物として頑丈だとはいえ、建築してから年数が経てば劣化していきます。通常、築年数10年~15年くらいが経過したときには、マンションの周囲に足場を組んで外壁の塗り替えをしたり、屋上の防水工事を行ったりするなど、大規模修繕が必要になってきます。そのタイミングでは1回の大規模修繕あたり、数百万円~数千万円という多額な修繕費がかかってきます。その修繕に対応するために、日頃からきちんと修繕費用を積立てていくことが重要となります。

かかる税金が他構造と比べて高額

毎年1月1日時点で住宅やマンション、土地といった不動産を所有するすべての人に対しては固定資産税がかかります。RC造のマンションを所有している場合、固定資産税は建物と土地の両方に課税されます。RC造は木造、軽量鉄骨造など、他構造の建物と比べて評価が高くなっていますので、それに伴って固定資産税も高額になってきます。同時に、固定資産税は資産価値の評価額が下がっていくことで年々安くなっていきますが、RC造は法定耐用年数が47年もあるために、長い間、あまり安くなっていきません。

新工法によるRC造の将来性

RC造の建物は、耐震性や耐火性、耐久性、防音性などが高いことから、建物のライフサイクルも長いという特長があります。そのためRC造の建物に対しては、リユースの検討や取り組みが進んでいませんでした。しかし、環境負荷を低減することが近年の社会課題となっていることから、三井住友建設では解体とリユースを可能にする「スクライム-サット・サーブ工法」を開発しました。

この工法を活用することで、建築時には急速施工できるほか、解体時には圧着力を開放することで躯体と内装ユニット(基礎構造を除く)を、部材単位で解体とリユースができるようになっています。RC造の建物はこれまで、内装リフォームをするには多大な時間がかかっていましたが、この工法を活用することでそれが容易となっていきます。

今後は、大規模イベント時の施設や仮設宿泊施設、自然災害発生時の災害仮設住宅といった期限付き建物などにこの工法の活用が考えられているということですが、一般的なRC造の建物への活用も期待されます。

まとめ

RC造と呼ばれている、強化されたコンクリート「Reinforced Concrete」で造られた建物は、木造など他構造の建物と比べ、多くのメリットがあります。しかし、RC造の建物への投資を失敗しないためには、気を付けるべき点もいくつかありますので注意しましょう。

三郷解体ではリフォームに伴って行われる内装のみの居抜き解体(スケルトン解体)にも対応しています。RC造の建物の価値を高めながら長く使い続けていきたいと考えている際には、まずは当社にご連絡ください。


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