今マンションに空き家が増えている原因と問題点・空き家ができやすいマンションの特徴

2021年02月09日(火)

なぜマンションに空き家が増えているのか

今、空き家の増加が社会問題となっています。それはマンションも例外ではありません。平成30年に行われた『住宅・土地統計調査』によると国内の空き家の件数は846万戸。そのうちマンションを含めた共同住宅475万戸で半数以上を占めています。

実際にマンションの区分所有者が何らかの形で不在となり、空き家になってしまって困られている管理会社やオーナーの方は少なくありません。
今回はマンションに空き家が増えている理由と対策について考えてみましょう。

人口減少&供給過多で家余りが発生

言うまでもなく、今日本は少子高齢化が急速に進んでいます。2010年の日本の総人口は1億2,805人であったのが、2019年には1億2,616人に。10年ほどで200万人近くも減少しました。

その率も年々高まっていて、2011年度は-0.17%だったのが、2019年には-0.22%となっています。今後ますます少子高齢化が進み、2030年には国民の1/3が高齢者となり、総人口は1億2,000人を切ると考えられています。人口が減るということはマンションに住む人も少なくなるということです。

しかし、マンションは年々棟数が増えています。特に都心では次々に新築マンションが建設され、価格も上昇しています。人口は減少しているのでマンションだけは次々と建っていくという供給過多に陥っているのです。
特に築年数が古い物件は人気がなく、募集しても入居者が見つからないことも珍しくありません。こうした背景があって、誰も住んでいないマンションの空き家も多くなってきているのです。

住民の高齢化で知らない間に空き家ができることも

高齢者が多いマンションでは所有者が知らない間にいなくなってしまうケースが多々あります。管理会社に知らせないまま入院する・介護施設に入居する・親族と同居する、あるいは認知症で行方不明になってしまうということが挙げられます。

管理会社が状況を把握していないから、以前と同じように生活していると思いこんでいる間に空き家となってしまうといったこともよくあります。

トラブル・先延ばし・放置が多発する相続も危ない

高齢者が多いマンションでは残念ながら所有者の方が亡くなってしまうこともあります。
亡くなった後に相続人が売却などをせずそのまま放置する、相続トラブルで相続人がなかなか確定しない、そもそも相続人が誰なのかもわからないといった相続関係の要因でマンションが放置されて空き家になってしまうケースも増えています。

【危険】マンションの空き家にはリスクが多い

マンションが空き家になるとさまざまなトラブルが発生するリスクが考えられます。放置しておくと取り返しがつかない事態にもなりかねませんので、どのような問題が起こりうるのか把握して早めに対策を講じるようにしましょう。

1.管理費や修繕積立金の未払いが連鎖的に問題を起こす

マンションの区分所有者が不在になることで、管理費や修繕積立金が支払われなくなるリスクがあります。マンションの修繕やメンテナンスが適切に行われなくなると、外観や設備の老朽化が進んで、物件全体の資産価値が下がってしまいます。

資産価値が下がれば入居者が集まらなくなってしまうため、購入費や管理費、修繕積立金が入らなくなってしまい、今まで以上に定期的な修繕やメンテナンスが難しくなってしまいます。収入がなくなり、資産価値が落ちてさらに空室率が高まる。マンションの空き家を放置しておくと、こうした負の連鎖に陥る危険性があります。

2.所有者の不明リスクは管理体制の崩壊を招く

区分所有者が不在になることで、前述のとおり管理費や修繕積立金が入ってこなくなるという金銭的な問題に加えて人的問題も発生するリスクがあります。

マンションの住民は管理組合や自治会に加入し、お互いに話し合いながら意見をまとめ、マンションの環境を良くしていきます。また、イベントを開催するなど住民間の親睦を深めるような活動も行います。

自治会や管理組合は住民から選出された理事が中心となって運営します。マンションで空き家が多くなると理事のなり手も少なくなり、マンションの環境悪化や住民の生活の質の低下につながります。

3.空き部屋の資産価値減少はほかの部屋にも波及する

マンションの一部屋が空き家になってしまうと適切な管理や清掃が行われません。汚部屋のまま放置される、適切な換気が行われないことで部屋の中にカビや害虫が繁殖して部屋が劣化することが考えられます。
クロスや床は汚れ、建具は腐食し、床下や天井など見えない部分に関しても劣化が進んでいってしまいます。そうなると新たな入居者が見つかりにくくなってしまいます。

特に汚部屋状態になっている場合は注意が必要です。
害虫が繁殖したり、悪臭が発生したりすることで他の部屋の住人の生活環境も悪化します。新しく入居者が見つからないばかりか、今入居している人たちもマンションから離れていってしまいかねません。

空き家ができやすいマンションの特徴

どのマンションも空き家に悩んでいるというわけではありません。空き家が多いマンションにはある傾向があります。以下の項目に当てはまったら、特に空き家にならないよう注意しておく必要があります。

1.高齢の住人が多いマンションは要注意!

高齢者が必ずしも問題があるというわけではありません。
しかし、前述のとおり何らかの理由で不在になってしまう、突然亡くなってしまう、死後に相続人がわからなくなる、相続人が適切に管理せず放置してしまうといったトラブルが発生するリスクはどうしても高くなってしまいます。

近年では高齢者の孤独死も社会問題となっていますので、高齢化が進んでいるマンションの管理者は特に入居者の生活状況や安否を把握しておく必要があるでしょう。

2.投資目的の区分所有者がいるマンションもリスクあり!

マンションの所有者が住人であるとは限りません。近年、第三者に部屋を貸して賃貸収入を得るという投資を目的としてマンションを購入される方も増えてきています。こうしたケースでは持ち主がその部屋に住んでいるわけではないので、借り手がいなければ空室状態となります。

そのままの状態が続けば空き家化してしまいます。さらに、空室状態で複数回所有者が変わるうちに、誰がその物件の所有者なのかがわからなくなってしまうという事態に陥ることもよくあります。

もちろん、これもすべての投資家が悪いというわけではありません。しかし、投資目的の区分所有者がいる場合は、しっかりと所有状況や入居実態を把握しておきましょう。

【空き家の放置対策】マンションの空き家の活用方法

仮にマンションが空き家になってしまったらどうすればいいのでしょうか?
もちろん、ベストな答えは売却して次の所有者を見つけることです。しかし、必ずしもスムーズに購入希望者が見つかるとは限りません。うまくいかない場合は以下のような活用方法も検討してみるといいかもしれません。

ただし、物件を使うためには所有者の承諾が必要であり、所有者が不明なケースでは活用できません、いずれにしても、まずは所有者を明らかにすることが重要です。

1.レンタルスペースとして貸し出す

会議室やセミナー会場、教室として部屋を短時間のみレンタルします。マンションにはキッチンがあるので、お茶なども気兼ねなく出せます。料理教室にも活用できて幅広い用途で使えます。

部屋を貸し出したい人と利用したい人をつなぐマッチングサイトも増えてきました。住居として貸し出すのと違って、数時間~数日という短いスパンなので辞めるタイミングも自由に決められて運営がしやすいのもメリットです。

ただし、掃除と鍵の受け渡しが必要なので、管理会社や管理組合によるサポートが必須となります。

2.賃貸物件として貸し出す

誰も住む予定がないのなら賃貸物件として貸し出すのもおすすめです。所有者にとっても家賃収入が入るというメリットがあるので、相談してみましょう。

普通賃借契約を行うと退去トラブルのリスクが高くなりますので、定期賃借契約にする必要があります。一定期間空き家状態を解消できるメリットがありますが、すぐに辞められないのがデメリット。将来的に売却を考えられているのであれば、他の手段を選択したほうがいいかもしれません。

3.民泊として貸し出す

近年、ホテルよりも安い値段で泊まれる民泊が人気です。
また、空き家の所有者にとっても物件を有効活用できる手段として注目されています。マンションの空室を民泊として活用するという手もあります。

ただし、許認可の取得や住民とのトラブル防止など、開始するまでのハードルが高いのがデメリットです。また、新型コロナの影響でメインターゲットとなる外国人観光客が大幅に減少し、民泊を開始してもほとんど利用されないリスクも考えられます。

まとめ

今後も高齢化と人口減少は歯止めがかからず、それに伴ってマンションの空き家問題が増えるのは間違いありません。一部屋でも空き家になってしまうと物件全体の資産価値が下がってしまいますので、しっかりと所有状況や入居実態を把握しておいてください。
相続放棄などによって所有者が不在になってしまうと競売にかけるなどの措置を行わなければいけなくなる可能性も考えられます。


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