鉄骨マンションの特徴と解体に適した時期や費用について解説

2021年01月07日(木)

鉄骨マンションにはどんな特徴があるのでしょうか?また、建設からどのぐらい経ったときに解体するのがベストなのでしょうか?

鉄骨マンションの特徴や解体のタイミング、解体にかかる費用など、鉄骨マンションに関するさまざまな疑問について解説しましょう!

鉄骨造とは

建物の構造には、主に次のような種類があります。

  • ・木造(W造)
  • ・鉄骨造(S造)
  • ・鉄筋コンクリート造(RC造)
  • ・鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)

この中で、柱や梁などの骨組みに鉄骨を用いた建物のことを、「鉄骨造」(S造)と呼びます。Sは「Steel」(スチール)の略で、鉄を主成分として強度・靭性・磁性・耐熱性などを高めた金属のことです。

鉄骨造はどんな建物に用いられるの?

鉄骨造(S造)には2種類あり、鋼材の厚さが6mm以上のものを「重量鉄骨造」、6mm未満のものを「軽量鉄骨造」と呼びます。
主に重量鉄骨造は高層ビルやマンションなど、軽量鉄骨造は戸建て住宅や小規模店舗などに用いられます。

鉄骨マンションはどんな場所に建設されるの?

鉄筋コンクリート造のマンションは、素材の重量が重いために建設場所を選ぶ必要がありますが、鉄骨マンションは鉄筋コンクリートのマンションに比べて重量が軽いので、建設場所に特に制限が設けられていません。

そのため、閑静な住宅街から都市部のマンションまで、場所を選ばずに建てることができます。

鉄骨マンションの寿命は?

鉄骨マンションの寿命は、建物の造りや骨格材の材質などによって、かなり違ってきます。

寿命といっても、法定上の寿命である「法定対応年数」と「実際の耐用年数」の2種類があり、国税庁で定められた鉄骨マンションの「法定耐用年数」は34年(骨格材の厚さが4m超)と定められています。

ちなみに、その他の住宅の法定耐用年数は、以下のようになっています。

木造 22年
鉄骨造(骨格材の厚さが3mm以下) 19年
鉄骨造(骨格材の厚さが3mmを超え4mm以下) 27年
鉄骨造(骨格材の厚さが4mmを超えるもの) 34年
鉄筋コンクリート造 47年

鉄骨マンション(骨格材の厚さが4m超)の寿命は、鉄筋コンクリート造に比べて13年短く、木造と比べると12年長いということになります。

では、鉄骨マンションの「実際の耐用年数」は、いったいどのぐらいあるのでしょうか?これは、必ずしも法定耐用年数通りではありません。
大規模修繕をどれだけしっかりやったかということも、マンションの寿命に大いに関係ありますし、修繕費が足りなくてスラム化するといった経済的な寿命もあるからです。

寿命を迎えたマンションは解体を検討すべき

建物自体が寿命を迎えたマンションや、旧耐震基準で建設されたマンションは、安全性の観点から解体を検討すべきでしょう。

では、マンションを解体することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

メンテナンスコストがなくなる

建設から年月が経って老朽化したマンションは、さまざまなところに不具合が生じやすく、メンテナンスや工事を頻繁に行う必要があります。
メンテナンスや工事には時間もお金もかかり、その度に住民同士で話し合いの場ももたなくてはなりません。

いったん解体してしまえば、そうした膨大なコストや手間をかけることもなくなります。

解体後新たにその土地を活用できる

マンションを解体することによって、その土地を売却するなり、新たにマンションを建て替えるなり、更地になった土地を有効に活用することができます。

30年以上前に建てられたマンションと、現在建設されているマンションとでは、耐震性だけでなくコンクリートの寿命や鉄骨の強度など、さまざまな点で違いがあります。

また、築30年を超えたマンションは修繕計画が作成されていないケースも多く、建て替えることでそうした点も整理することができるでしょう。

鉄骨マンション解体にかかる費用

鉄骨マンションの解体にかかる費用は、坪単価2.5万円~4万円程度が相場です。ただし地域によっても相場は異なり、軽量鉄骨か重量鉄骨か、賃貸マンションか分譲マンションかなどによっても、価格は変動します。

また、マンションの構造が複雑であったり、狭小地に建てられているなど、さまざま条件によっても解体にかかる費用は大きく変わるでしょう。
マンションの解体費用は、賃貸であれば所有者が負担し、分譲であれば住民が共同で負担します。

分譲マンションの場合は建て替えにあたって住民の同意が必要となり、マンションの所有者・議決権それぞれに5分の4以上の合意が求められます。

まとめ

マンションの解体についてお話ししましたが、いかがでしたか?
鉄骨マンション(骨格材の厚さが4m超)の法定耐用年数が34年であることや、メンテナンスを繰り返して住み続けるよりも解体した方がメリットが大きいことなどが、おわかりいただけたかと思います。

国土交通省の発表によると、法定耐用年数を超えた築40年以上のマンションは令和元年末時点で91.8万戸と、マンションストック総数の約14%に及んでいます。

そして10年後には約2.3倍の213.5万戸、20年後には約4.2倍の384.5万戸が、築40年以上となる見込みです。384.5万戸といえば、令和元年末時点でのマンションストック総数の、何と6割近くにあたります。

いつまでマンションに住み続け、いつ解体してその後どうするのかを決めることは、多くのマンションにとって近々の課題といえそうです。


  |